車を1台減らすと年間いくら浮く?タクシー・送迎費も含めて試算

車を1台減らすと年間いくら浮く?タクシー・送迎費も含めて試算

「2台分の保険と車検がなくなれば、家計は少し楽になるのに」。
支払いが重なると、車を1台減らすことが頭をよぎります。
でも、タクシー代や家族の送迎が増えたら、結局いくら浮くのでしょうか。

今回の試算では、軽自動車を1台減らすと年間維持費は19万8,800円減ります。
ただし、代わりの交通費や送迎費を引くと、手元に残るのは年間8万4,400円、月約7,000円です。
同じ条件でも、タクシーを月6往復使うと年間3万9,600円の負担増になります。

減った支払いと、増えた支払いを並べて考えてみます。

車を1台減らす節約額は「維持費-増える移動費」

計算するのは、家族全体でいくら支出が減るかです。
2台目のガソリン代が消えても、その移動を残す車で引き受ければ、家計の燃料費はゼロにはなりません。

年間の純節約額=減らす車の年間維持費-代替交通費-残す車で増える費用

送迎は、家族に頼めば無料に見えますが、ガソリン代と時間はかかります。

今回は、普通車と軽自動車を持つ家庭が、ローン完済済みの軽自動車を手放すモデルです。
駐車場代は無料。
軽自動車の年間走行距離は8,000km、実燃費は20km/L、ガソリン価格は170円/Lと仮定します。

税額以外の金額は、相場や実際の体験談ではなく、比較のために置いたモデル値です。
売却後の1年間を平常時の費用で比べ、購入費、車の値下がり、売却代金は含めません。

軽自動車1台で、年間19万8,800円の維持費を削減

まずは、手放す車にかかっていた支出を拾います。
車検やタイヤ代は支払った年だけで見ると差が大きいため、年平均に直します。

  • 軽自動車税:1万800円
  • 任意保険:5万円
  • 車検:2年で8万円を想定し、年4万円
  • 整備・消耗品:年3万円
  • ガソリン代:8,000km÷20km/L×170円=6万8,000円
  • 駐車場代:0円

合計は年間19万8,800円です。
車検費用には重量税・自賠責保険・検査や整備の費用を含め、整備・消耗品は車検と重ならないオイル交換やタイヤなどを想定しています。

軽自動車税は、2015年4月以降に初度検査を受けた自家用の乗用車で、重課・軽課の対象外となる年額を使いました。
自宅に置いていて駐車場代がかからなくても、保険や車検などの負担は残ります。

タクシー・送迎費を引くと、年間8万4,400円が残る

タクシーは片道と往復を分けて数える

1台に減らした後は、相乗りや徒歩、自転車も使い、どうしても予定が重なる日にタクシーを頼む想定です。
迎車料などを含めた総額を1往復3,000円、月2往復と置くと、年間7万2,000円になります。
バス・電車代も月1,000円、年1万2,000円を加えます。

実際の金額は、利用する区間を地元の事業者に確認してください。
迎車や予約の料金まで含めて見積もると、後からの出費を拾いやすくなります。

残す車の走行距離も増える

残す普通車には、移動の引き受けや送迎の回送で年間1,800kmの追加走行が生じると仮定します。
実燃費15km/Lなら、追加の燃料費は2万400円。
整備・消耗品の増加分を年1万円として、増える支出は合計11万4,400円です。

19万8,800円-11万4,400円=年間8万4,400円の節約

維持費が丸ごと浮く計算とは、ずいぶん違いますね。
それでも、月約7,000円の余裕が続けば、急な支払いに備えるお金にはなります。

タクシーが月4往復、6往復ならどうなる?

タクシー以外の追加費用を同じにして、利用回数だけを変えます。

タクシー利用 年間の追加費用合計 年間の純節約額
月2往復 11万4,400円 8万4,400円
月4往復 18万6,400円 1万2,400円
月6往復 25万8,400円 -3万9,600円

この条件では月平均約4.3往復が、節約と負担増の境目です。
なお、タクシーに替えることで家族の送迎が減るなら、その分の燃料費も計算し直します。

1台に減らすかは、金額と送迎の負担を合わせて判断

1台への集約が向くのは、徒歩通勤や在宅勤務ができ、家族の移動が重なる日が少ない家庭です。
反対に、夫婦が別方向へ毎日通勤するなら、タクシーで穴を埋め続ける方法は負担が大きくなります。

送迎する人の時間も忘れたくありません。
1回20分の追加送迎が月12回なら、月4時間です。
家計から出ていくお金には足していませんが、そのために残業を断ったり、勤務時間を減らしたりするなら、減収も考える必要があります。

また、「呼べば来る」という前提で予定を組むのは心配です。
雨の日、早朝、通院が重なる日にも配車できるか、料金と一緒に確認しておきます。

節約額が小さく、送迎の負担が重いなら、2台を維持して保険や整備費を見直す選択もあります。
毎朝の余裕まで削らなくていいと思います。

手放す前に、1か月だけ移動費を記録してみる

まずは2台目を使わないつもりで、必要な移動と代わりの手段を1か月記録してみてください。
危険な移動や無理な送迎は避け、困った場面もそのまま残します。
冬や長期休みなど、普段と違う時期の費用も別に見込みます。

今回の年間8万4,400円は、条件を置いた結果です。
自分の家計では「年間維持費の計算ツール」で減らす車の費用を整理し、実際に増えそうな交通費を引いてみると判断しやすくなります。

売却代金は一度きりの収入なので、毎年の節約額とは分けます。
ローンが残る場合も、売れば支払いが消えるとは限らず、精算後に残る負担の確認が必要です。

軽自動車税は4月1日の所有者に課税され、年度途中の売却でも月割りの還付はありません。
今回の年平均の節約額と、手放した年に実際に浮く金額は異なります。

車を減らすか迷ったら、最初に確かめたいのは「維持費がいくら消えるか」と「代わりに何が増えるか」。
必要な移動を守ったうえで残る金額なら、無理なく続けられる節約になりそうです。

出典・確認日:名古屋市「軽自動車税の税率(年額)」「軽自動車税のQ&A:軽自動車税の課税」。2026年10月14日確認。その他の費用・利用回数は本記事独自の仮定です。