
車検の見積もりが18万円。しかも、今の車は10年落ち。
「ここまで払うなら、買い替えたほうがいいのかな」と迷いますよね。
これを払って、半年後にまた修理となったら……。
見積書の金額以上に、先の読めなさが気になります。
大きな不具合がなく、あと2年の家計負担を抑えたいなら、車検を通す選択は十分にあります。
今回の仮定では、乗り続ける場合の持ち出しは76万円、買い替える場合は162万円。
差は86万円です。ただし、これは購入代金を含む現金支出の比較。車の状態や、買い替え後に残る価値も合わせて考えます。
車検18万円だけで買い替えを決めない
18万円は、気軽に出せる金額ではありません。
でも、買い替えれば、その支払いが丸ごと節約になるわけでもないんですよね。
代わりに車の購入代金が必要になります。
まず見たいのは、18万円の中身です。
税金や自賠責保険などの法定費用、検査・整備の費用、部品交換代を分けてもらいましょう。
- 今回の車検を通すために必要な整備
- 安全のため、早めに済ませたい交換
- 使用状況を見ながら時期を相談できる作業
タイヤやバッテリーなどの交換が重なっているなら、今回の金額が高くなった理由が見えてきます。
一方、エンジンや変速機にも不具合があるなら、車検後の出費まで確認したいところです。
必要な整備を削るのではなく、「18万円でどこまで直り、ほかに何が残るか」を聞く。
ここが判断の出発点になります。

あと2年の持ち出しを同じ条件で比べる
地方で通勤や送迎に使う普通車を想定し、今の車に乗る場合と、中古車へ買い替える場合を比較します。
両方とも年間1万km走り、駐車場代は無料。
今の車にローン残債はなく、買い替えも現金購入とします。
今回の計算条件
- 今の車:車検・必要な整備の見積もり18万円
- 買い替え先:諸費用込みの支払総額125万円
- 今の車を売る場合:売却額10万円
- 買い替え先は納車時の車検費用を支払総額に含み、以後2年間の車検費用は不要と仮定
税金・保険料・燃料費も実額に置き換えてください。
比較期間は、今回の車検から次回の車検直前まで。
次回の車検費用は含めません。
乗り続ける場合は76万円
- 今回の車検・整備:18万円
- 2年分の自動車税:8万円
- 2年分の任意保険:12万円
- 2年分のガソリン代:28万円
- 車検見積もりに含まれない点検・消耗品・追加修理の予算:10万円
- 合計:76万円
追加修理などの10万円は、使い切ると決まったお金ではなく、家計上の備えです。
見積もりに入っている部品交換代を、ここへ重ねて足さないようにします。
買い替える場合は162万円
- 購入代金125万円-今の車の売却額10万円:115万円
- 2年分の自動車税:8万円
- 2年分の任意保険:12万円
- 2年分のガソリン代:22万円
- 点検・消耗品・追加修理の予算:5万円
- 合計:162万円
買い替え先は燃費がよく、整備費も少なめと仮定しました。
それでも、2年間では購入時の持ち出しが大きく響きます。
86万円の差と、2年後に残る価値は分けて考える
今回の計算では、乗り続けるほうが持ち出しを86万円抑えられます。
買い替えによる燃料費と整備予算の減少は合計11万円。
車検18万円を避けても、購入時の115万円を2年で埋める計算にはなりません。
ただし、「86万円抑えられる」と「86万円得をする」は同じではありません。
2年後には、どちらの車にも売却できる価値が残る可能性があるからです。
たとえば、2年後に今の車が5万円、買い替えた車が70万円で売れると仮定すると、期間末の売却まで含めた差は、86万円から65万円を引いた21万円になります。
将来の売却額は読めないので、ここも仮定です。
当面の預貯金を守りたいのか、長く使う車へお金を振り向けたいのか。
この違いで、同じ見積もりでも答えは変わります。
乗り続けるかどうかは、故障と暮らしへの影響で決める
今回の整備で不具合が解消する見込みがあり、通勤や送迎にも支障がないなら、あと2年乗る方向で考えやすくなります。
買い替え用の貯金を、その間に少しずつ増やす方法もあります。
一方、故障を繰り返している、修理中の代車を確保できない、家族の乗り降りが難しくなった。
こうした事情があるなら、買い替えを検討する理由になります。
朝、車が動かないと仕事に行けない。
地方では、その困りごとも家計の一部です。
代車代や移動の負担まで含めると、修理代だけでは比べきれません。
買い替え先も中古車なら、整備履歴や保証の対象を確認しましょう。
ローンを使う場合は、利息・手数料と2年後の残債も確認が必要です。
月々の返済額だけでは比較できません。
まずは見積もりの中身と、買い替え総額をそろえる
10年落ちで車検18万円でも、それだけで買い替え時とは言い切れません。
今回の条件なら、あと2年の持ち出しを抑えるには乗り続けるほうが向いています。
次にすることは、整備工場で追加修理の見通しを聞き、買い替え候補の支払総額と並べること。
売却額が判断を左右する場合は、今の車の査定額も確かめます。
18万円の見積書を見た日は、どうしてもその金額に気持ちが引っ張られます。
けれど、比べたいのは目の前の請求額だけではありません。
あと2年、無理なく通勤や送迎を続けるために、いくら用意しておくか。
そこまで見えると、選びやすくなります。