年間維持費の計算ツールを作ってみた

年間維持費の計算ツールを作ってみた

車の維持費を計算すると、軽自動車は年間約22.3万円、普通車は約31.0万円がひとつの目安です。普通車と軽自動車の2台持ちなら年間約53.3万円、月額では約4.4万円になります。

これは駐車場代0円、ローンなし、年1万km、ガソリン170円/Lで計算した場合です。地方では駐車場が無料でも、通勤や送迎で走る距離が長くなりやすい。税金よりガソリン代のほうが重く感じる家庭も少なくありません。

そこで、軽・普通車・2台持ちに対応した「車 維持費 計算ツール」を作りました。車を手放すためだけの計算ではなく、必要な車を無理なく残すために、まず家計の中の金額を見えるようにするツールです。

このページの試算は2026年7月21日時点です。税額や保険料、整備費は車の登録時期、重量、車齢、地域、契約条件などで変わります。表示される金額は家計を整理するための概算としてご覧ください。

車の年間維持費を計算してみる

維持費に含めた7つの費用

この計算ツールでは、車の維持費を7つに分けています。

  • 自動車税または軽自動車税
  • 自動車重量税
  • 自賠責保険
  • 任意保険
  • ガソリン代
  • 駐車場代
  • 車検整備・タイヤなどの消耗品費

税金、自賠責、車検費用は毎月払うものではありません。しかし、支払う月だけ家計に入れると、普段は安く見えて車検月に急に苦しくなります。年間額を12か月で割っておくと、毎月いくら取り分ければよいかが分かりやすくなります。

ガソリン代は「年間走行距離÷実燃費×ガソリン単価」で計算します。カタログ燃費より、給油量と走行距離から分かる実燃費を使うほうが現実に近くなります。このツールでは入力を簡単にするため、軽自動車20km/L、普通車15km/Lに固定しました。

年間のモデル値 軽自動車 普通車
実燃費 20km/L 15km/L
自動車税・軽自動車税 10,800円 30,500円
重量税(年換算) 3,300円 12,300円
自賠責(24か月分の半額) 8,770円 8,825円
任意保険 50,000円 60,000円
車検整備・消耗品 65,000円 85,000円

普通車は2019年10月以降に登録された1.0L超~1.5L以下、車両重量1.0t超~1.5t以下のコンパクトカーを想定しています。古い車の重課、エコカー減税、車種ごとの重量差までは自動計算していません。

軽・普通車・2台持ちのモデル計算

年1万km、ガソリン170円/L、駐車場代0円、ローンなしで計算すると、軽自動車は年間22万2,870円、月額約1万8,573円です。普通車は年間30万9,958円、月額約2万5,830円になります。

軽と普通車を1台ずつ持つ家庭なら、年間53万2,828円、月額約4万4,402円。自宅の駐車場が無料でも、2台分の税金、保険、車検への備えは残ります。数字にしてみると、思っていたより固定費が大きいと感じるかもしれません。

一方で、夫婦の勤務先が別方向だったり、子どもの送迎と通勤が重なったりすれば、2台はぜいたく品というより生活を回すための道具です。1台減らして移動時間が大きく増えるなら、節約額だけで高コスパとは言い切れません。金額と一緒に、家族の時間やタイパも見ておきたいところです。

月額が高いときに確認したい順番

まずは任意保険の条件を確認する

任意保険は、年齢条件、運転者の範囲、年間走行距離、車両保険の有無で金額が変わります。補償を小さくすればよいとは限りませんが、子どもが独立したのに運転者条件が以前のまま、といったズレがないかは確認できます。

燃料費は実際の走行距離で考える

地方暮らしでは、買い物より通勤距離の影響が大きくなります。給油のたびに価格だけを気にするより、1か月の走行距離と給油量を一度記録したほうが、自分の車に近い数字が見えてきます。遠回りを減らす、用事をまとめるといった小さな工夫も、無理のない節約につながります。

整備費はゼロにせず、余ったら翌年へ残す

修理がなかった年だけを見ると、整備積立は多く感じます。しかし、タイヤ、バッテリー、車検が重なる年もある。安全に関わる整備を後回しにしないためにも、使わなかった分は翌年へ残す考え方が安心です。

2台目は金額と利用場面を並べて考える

利用回数の少ない2台目があるなら、年間維持費と「その車がないと困る日」を並べて考えます。通勤、通院、送迎、農作業など、代わりの手段が現実的でなければ急いで減らす必要はありません。使用頻度が低く、家族で共有できる時間帯が多い場合に、初めて台数の見直しが選択肢になります。

なお、ローンがない車でも車両代が完全にゼロになるわけではありません。8年後に160万円の車へ買い替えるなら、単純計算で月約1万7,000円の積立が必要です。ローン返済中は現在の返済額を、完済後は次の買い替え積立を別枠にすると、維持費と車両代を混同しにくくなります。

まとめ:必要な車を残しながら負担を見える化する

車の維持費を計算すると、今回の条件では軽自動車が年間約22.3万円、普通車が約31.0万円、2台持ちが約53.3万円になりました。まずは自分の走行距離、ガソリン単価、駐車場代を入力し、月額に直してみてください。

車が欠かせない地域では、手放すことだけが節約ではありません。年払いの費用を月割りし、整備や買い替えに少しずつ備える。それだけでも、車検月に急に十数万円が必要になる不安は小さくなります。必要な車は残しながら、余計な負担を静かに整えていく。そのための最初の数字として、この計算結果を使ってもらえればと思います。

出典・確認日:東京都主税局「自動車税」、軽自動車検査協会「軽自動車の税金等」、国土交通省「自賠責保険・共済に加入するには」「次回自動車重量税額照会サービス」。いずれも2026年7月21日確認。