軽自動車とコンパクトカー、家計に優しいのはどっち?

軽自動車とコンパクトカー、家計に優しいのはどっち?

「維持費を考えたら軽。でも、中古車の値段を見るとコンパクトカーも気になる」。
通勤や送迎に毎日使う一台だからこそ、購入時の安さだけでは決めにくいですよね。

軽自動車とコンパクトカーの維持費は、今回の試算では軽が年間約5万4,000円安くなりました。
ただし、購入価格に差があれば、5年間の支出では逆転することもあります。
家計に優しい一台は、税金と燃料費、買うときのお金を合わせて考えたいところです。

維持費は軽自動車が有利。年1万kmなら約5万円の差

まず、地方で通勤や買い物に使う場面を想定し、軽自動車と1.5Lのガソリンコンパクトカーを比べます。

条件は年間1万km、ガソリン170円/L、駐車場無料。実燃費を軽18km/L、コンパクトカー15km/Lと置きました。
燃費もガソリン価格も計算用の仮定で、特定車種の実測値や現在の店頭価格ではありません。

年間の費用 軽自動車 1.5Lコンパクトカー
軽自動車税・自動車税 1万800円 3万500円
任意保険 6万円 6万5,000円
ガソリン代 約9万4,400円 約11万3,300円
車検・整備・消耗品の積立 7万円 8万円
年間合計 約23万5,200円 約28万8,800円
月平均 約1万9,600円 約2万4,100円

差は月にすると約4,500円。
毎月の給油では気づきにくくても、1年分を並べると小さくない金額です。
有料駐車場なら双方にその費用を、ローンなら毎月の返済額を足して家計を確認します。

税額は自家用乗用車の標準税率。軽は2015年4月以降に初回新規検査、1.5L車は2019年10月以降に初回新規登録された車を想定し、重課・軽減は除きます。
購入代金・ローン返済・売却額は表に含みません。積立には車検時の重量税・自賠責保険料・検査費用、通常の整備やタイヤ等を含め、二重計上を避けています。
保険と積立は相場の断定ではなく家計用の仮予算で、大きな故障は別途備えが必要です。

税金の差は読みやすい。燃費と保険は候補車で確認

軽が有利になる理由の一つは、毎年の税金です。
表の条件では税額だけで年1万9,700円の差があります。
走る距離が少ない家庭でも、この差は残ります。

ただし、中古の1.5L車は初回登録が2019年9月以前なら標準税額が年3万4,500円です。
古い車には税金が増える条件もあるため、購入した年ではなく、車検証の初回登録・検査年月を確認しましょう。

「軽だから燃料費も安い」とは限らない

ガソリン代は「年間走行距離÷実燃費×ガソリン単価」で計算できます。
今回の燃費なら、年5,000kmで燃料費の差は約9,400円、年2万kmなら約3万7,800円です。

一方、候補のコンパクトカーが実燃費20km/Lなら、年1万kmの燃料費は8万5,000円。
軽18km/Lより約9,400円安くなり、ほかの予算を表と同じにすると年間維持費の差は約2万5,300円まで縮まります。

背の高い軽やターボ車、低燃費のコンパクトカーを同じ枠で扱うと、見積もりがずれます。
任意保険も、年齢や等級、車両保険の有無で変わるので、同じ補償条件で見積もりを取るのが確実です。

中古車は「購入価格+5年分の維持費」で比べる

維持費が安くても、買うときの差額が大きければ回収に時間がかかります。
そこで、表の維持費が5年間続くと仮定して比べてみます。

  • 軽の支払総額120万円+5年分の維持費約117万6,000円=約237万6,000円
  • コンパクトカーの支払総額90万円+5年分の維持費約144万4,000円=約234万4,000円

この例では、購入時に30万円安いコンパクトカーが、5年合計で約3万2,000円安くなります。
軽の維持費の安さで30万円を取り戻すには、約5.6年かかる計算です。

もちろん、120万円と90万円は比較用の仮の価格です。
実際には年式、走行距離、保証、整備状態をそろえて見積もります。
安い一台でも、すぐにタイヤやエアコンの修理が必要なら、購入時の差額は消えてしまいます。

5年比較は購入時の支払総額と維持費の合計です。
ローン利息、想定外の修理、5年後の売却額は含みません。
手放す予定がある場合は、合計から売却額を引いて比較します。
将来の売却額は確定しないため、高く売れる前提に頼りすぎない予算にします。

通勤中心なら軽。家族の使い方によってはコンパクトカー

一人での通勤や近所の買い物が中心で、購入価格にも大きな差がなければ、軽自動車は家計負担を抑えやすい選択です。
夫婦で2台必要な家庭なら、近距離を担当する一台を軽にする考え方もあります。

一方、家族で長距離を走る機会が多いなら、コンパクトカーも試乗して比べたいところです。
座席や荷室の余裕、運転後の疲れ方まで含めて、年約5万円の差に納得できるかを考えます。

  • 普段乗る人数と、チャイルドシートを置いた後の余裕
  • 買い物の荷物やベビーカーが収まるか
  • 通勤路の坂道、高速道路、雪道で使いやすいか
  • 衝突被害軽減ブレーキなど、必要な安全装備があるか

試乗では、できれば普段運転する家族も一緒に確認します。
金額には表れなくても、毎朝の乗り降りや駐車のしやすさは、長く乗るうえで効いてきます。

まとめ:軽の安さを軸に、買値と暮らしで決める

今回の条件では、維持費は軽が年約23万5,000円、コンパクトカーが年約28万9,000円でした。
購入価格が近く、近距離中心なら軽が有利。
コンパクトカーの買値が安い場合や燃費がよい場合は、数年分の総額で判断します。

まずは候補を一台ずつ選び、支払総額と保険見積もりを並べてみてください。
車の年間維持費・月額計算ツールで自分の走行距離に置き換えると、差が見えやすくなります。
少し安く、毎日無理なく使える。その両方がそろう一台を選びたいですね。

出典:東京都主税局「自動車税」、試算は当ブログ独自の計算です。実際の費用は車種・年式・地域・保険条件・整備状態で変わります。