保険の更新案内を見て、「もう10年乗った車に、車両保険をつけ続ける意味はあるのかな」と迷うことがあります。
保険料は減らしたい。
でも、明日の通勤に使う車がなくなるのは困る。
この間で悩むのは、自然なことだと思います。
10年落ちの車の車両保険は、年式だけで外さず、「受け取れる保険金」「免責金額」「車のために使える貯金」で判断するのがおすすめです。
生活費を残して修理や買い替えに対応できるなら外す候補に。
貯金が足りず、車がないと仕事に行けないなら、残す意味があります。
10年落ちでも、まずは車の時価と保険金額を確認する
古い車でも、修理代まで安くなるわけではありません。
一方で、車両保険から受け取れる金額には上限があります。
ここに、保険料を払い続けるか迷う理由があります。
車両保険の金額は、一般に同じ車種・年式・使用状態の車の市場販売価格相当額を基準に設定します。
下取りや買取の査定額を、そのまま補償の上限に当てはめるものではありません。
まず保険証券や契約画面の「車両保険金額」を見てください。
10年落ちでも車種や状態で評価は変わるため、「古いから価値はほぼゼロ」と決めつけず、更新時の設定額を確かめます。
買い替え費用を全部まかなえるとは限らない
たとえば車両保険金額が40万円でも、次の車の購入総額が70万円なら、差額30万円は別に必要です。
保険を残せば安心、とも言い切れません。
通勤に使える車をいくらで用意できるかまで考えると、必要な備えが見えてきます。
2026年10月14日確認。特約による上乗せなどは契約内容で異なります。
免責5万円なら、20万円の修理で受け取るのはいくら?
免責金額とは、保険を使う際に自分で負担する金額です。
保険料だけでなく、事故後の持ち出しとセットで見たいところです。
次の条件で、車両保険を残す場合と外す場合を比べます。
- 車両保険金額は40万円、今回の事故の免責は5万円
- 車両保険ありの年額は6万円、なしは3万6,000円
- 他の補償条件は同じで、車両保険の有無による差は年2万4,000円
- 補償対象の単独事故を想定し、相手からの賠償や特約の上乗せはない
10年落ちの車の時価や保険料の相場、実際の見積額ではありません。
修理と全損では、免責の扱いが違う
修理費20万円で全損に当たらない場合、受け取る保険金は20万円-5万円=15万円です。
車両保険を外していれば、20万円を自分で用意します。
一方、修理費が保険価額を上回るなどして全損となった場合は、原則として免責を差し引きません。
この例では、車両保険金40万円を受け取る想定です。
外した場合の節約は月2,000円、1年で2万4,000円。
小さくない金額ですが、積立を始めた翌月に事故が起きても、修理代20万円はまだ貯まりません。
節約できる額と、今すぐ出せる額は分けて考えたいところです。
貯金は「口座残高」ではなく、車に使える額で考える
判断の目安は、保険を外した直後に車を失っても、暮らしを立て直せるかどうかです。
教育費や生活費まで車代に回す前提では、少し心もとありません。
先ほどの買い替え総額70万円を想定し、車用の貯金が20万円なら、不足は50万円。
全損時に保険金40万円を受け取れても、なお10万円足りません。
補償を残しながら積立を増やすなど、もう一段の備えが必要です。
反対に、生活費とは別に車用資金が80万円あり、70万円の買い替え後も家計を維持できるなら、外す選択が現実的になります。
浮いた月2,000円を車用口座へ回せば、次の修理にも備えられます。
- 残す方向:まとまった出費が難しく、通勤・通院などで毎日車が必要
- 外す候補:修理や買い替えの資金があり、その後の生活費も確保できる
- 調整する候補:小さな修理は自費で払えるが、大きな損害には備えたい
夫婦で2台あっても、出勤時間が同じなら1台を貸し合えないこともあります。
車代に加え、代車やレンタカーを用意できるかも確認しておきましょう。
迷うなら、免責と補償範囲を調整して見積もる
残すか外すかで決めきれないなら、免責を上げる方法や、補償範囲を絞るエコノミー型も比較できます。
ただし、免責を上げるなら、その額をすぐ払えることが前提です。
エコノミー型は、電柱への衝突などの単独事故が対象外になることがあります。
水災や当て逃げの扱いも商品ごとに確認し、自宅の駐車場所や普段通る道で心配な事故を補償できるか見てください。
また、事故で保険を使うと、事故の種類に応じて等級が下がり、その後の保険料が上がる場合があります。
小さな修理では、受取額と将来の保険料増加額を保険会社に確認してから使うか決めます。
更新前に、保険金額と車用の貯金を並べてみる
10年落ちでも、失うと生活が止まる車には、補償を残す理由があります。
まずは車両保険金額、免責、あり・なしの年間差額、車に使える貯金を書き出してみてください。
補償を残す場合は、保険会社同士で車両保険金額や免責、運転者条件をそろえて見積もります。
保険料全体の整理には、ブログ内の自動車保険関連記事も参考にしてください。
対人・対物賠償や人身傷害は、車両保険とは別に必要な補償を確保します。
毎年の負担を減らしつつ、明日も通勤できる備えを残す。
その両方を満たせるかで選びたいですね。